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    <title>001民話</title>
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    <updated>2009-04-09T04:27:51Z</updated>
    
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    <title>舟になった木が自らを語った物語</title>
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    <published>2009-05-29T15:00:00Z</published>
    <updated>2009-04-09T04:27:51Z</updated>

    <summary>ある一本の木が立っていました。そこに悪口ばかりを言う男がやって来て、木に悪口を言いながらきろうとしました。しかしその男のおのでは木を切ることができませんでした。数日後、かんしゃする心を持った男がやって来ました。今度はこの男が同じ木を切ろうとしました。はたしてこの男は切りたおすことができたのでしょうか。</summary>
    <author>
        <name>スタッフ</name>
        
    </author>
    
        <category term="010北海道" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
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        <![CDATA[<p><span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="舟になった木が自らを語った物語" src="http://www.minwa.jp/minwa/illstration/hokkaido-funeninarukigamizukarawokatattamonogatari.jpg" width="400" height="400" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" /></span></p>

<p>　わたしはたきの上に立っていた。<br />
　ある日、川下より人の声がしたので見ると、わかい男が六つのおのを持ってわたしに向かって来てこう言った。</p>

<p>「このしょう悪のくされ木よ！おれの言うことをよく聞け！おれはお前をたおして舟<em>（ふね）</em>を作り、その舟で交えきへ行ってやるからな。このくされ木よ！」<br />
と言い、わたしを切ろうとした。<br />
　その男のたいどにはらを立てたわたしは、自らのやわらかい肉を中にしまいこみ、固い肉を外側へ出してやった。男はわたしをおのでたたきまくったが、とうとう六本すべてのおのがガタガタになり使えなくなってしまった。</p>

<p>　おこった男は<br />
「この悪い木め！こんじょうの悪いくされ木め！」<br />
とさんざん悪口をぶちまけて去っていった。</p>

<p>　数日後、またどこからか一人の男がやって来た。その男もまた、六本のおのを手に持っていた。男はわたしを見つけるなり、喜んでそばによって来て、わたしに二度、三度おもおもしく手を上げて、ていねいにあいさつをしてこう言った。<br />
「木の神よ。どうぞわたしに切らせてください。そうすればりっぱな舟をわたしが作り、毛皮や酒や、いろいろな交えきの品であなたのふところをいっぱいにしてさしあげます。大地の神よ。しっかりとわたしを見てください」<br />
そして、さい度重々しく手を二度、三度あげあいさつをした。</p>

<p>　わたしは自らのかたい肉を中にしまいこみ、やわらかい肉を外側に出してやった。男はわたしを切りたおしてすばらしいりっぱな舟をこしらえた。そして喜びながら舟を川におろし、私のふところを毛皮などでいっぱいにし交えきへ出かけた。<br />
　それらをいろいろなたからもの、食料、酒などと交かんし、私のふところへ入れて村へ帰ってきて、それらを家へ運んだ。</p>

<p>　それからたくさん作ったイナウでわたしのふところをいっぱいにしてこう言った。<br />
「大地の神よ。かんしゃ申し上げます。あなたのおかげで、これほどまでにたくさんのいろいろなものを手に入れることができました。心よりお礼を申し上げます」<br />
　男がイナウと酒でわたしのふところをいっぱいにしてかんしゃしてくれたおかげで、私は神の中でよりえらい神になったのだ。</p>

<p>・・と、舟になった木が自ら語った。</p>

<p><br />
<small><div style="text-align: right;">久保寺 逸彦「アイヌ叙事詩　神揺・聖伝の研究」と<br />
大塚 一美「キナラブック口伝　アイヌ民話全集」を参考にしました</div></small></p>]]>
        
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    <title>地蔵さまから授かったはたけ</title>
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    <published>2009-05-28T15:00:00Z</published>
    <updated>2009-04-09T04:39:12Z</updated>

    <summary>みよはおとうさん、おかあさんをよく手伝うはたらきものの女の子。まじめにはたらいているのにぜんぜん野菜がそだちません。じつはその土の中になにかがあったからなのです。そのなにか、とは・・？</summary>
    <author>
        <name>スタッフ</name>
        
    </author>
    
        <category term="020青森県" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    <category term="たべもの" label="たべもの" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
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    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.minwa.jp/minwa/">
        <![CDATA[<p><span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="青森県　地蔵さまから授かったはたけ" src="http://www.minwa.jp/minwa/illstration/aomori-jizousama-ilst.jpg" width="400" height="400" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" /></span></p>

<p>　むかしあるところに、みよという女の子がお父さんとお母さんと３人でくらしていました。</p>

<p>　みよたちは毎日一生けん命、はたけをたがやして働きました。でも、畑にはいっこうに作物が育ちません。<br />
「こんなにがんばって野菜やお米を育てようとしているのに、どうしてうまく育たないのだろう」<br />
みよたちはくじけそうになりながらも、働き続けました。<br />
　<br />
　そのうちに、働きすぎたのかお母さんが病気になってしまいました。みよとお父さんはお母さんの分まで朝から晩まで働きました。<br />
　<br />
　ある朝早く、いつものようにみよがはたけをたがやそうとスキを土に踏み込むと、何やらガチンとぶつかるものがあります。<br />
「お父さん、何かぶつかるものがあるよ」<br />
とみよがお父さんを呼び、二人で掘り起こしてみました。<br />
　するとびっくり！大きなお地蔵さまが出てきたのです。<br />
「お地蔵さまにスキをぶつけて悪かったなあ。お地蔵さまごめんなさい。いたかったでしょう」<br />
　<br />
　二人は川でどろだらけのお地蔵さまをきれいに洗い、はたけのわきに置きました。<br />
　きれいになってからよくよくみると、大変りっぱなお地蔵さまです。<br />
「お地蔵さま、どうかお母さんの病気をなおしてください」<br />
みよは毎日お地蔵さまにお願いをしました。</p>

<p>　そのうちにお母さんも元気になり、畑からもいい野菜やおいしいお米がたくさんとれるようになりました。<br />
　まじめにこつこつ働いていたので、お地蔵さまがその土地からいいことをかえしてくれたのですね。めでたしめでたし。<br />
　</p>

<p><small><div style="text-align: right;">協力／三浦　はるみ</div></small></p>]]>
        
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    <title>サケの大助</title>
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    <published>2009-05-27T15:00:00Z</published>
    <updated>2009-04-09T04:43:34Z</updated>

    <summary>かっていた牛をワシにさらわれた主人は、ワシをつかまえるために待っていたら、ぎゃくに自分もワシにさらわれてしまいました。つれて行かれたのは遠く九州のはなれ小島。そんな主人をつれて帰ってあげようとあらわれたおじいさんの正体は...？</summary>
    <author>
        <name>スタッフ</name>
        
    </author>
    
        <category term="030岩手県" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
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        <![CDATA[<p><span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="岩手県　さけの大助" src="http://www.minwa.jp/minwa/illstration/iwate-sakenooosuke-ilst.jpg" width="500" height="337" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" /></span></p>

<p>　気仙郡竹駒村<em>（けせんぐんたけこまむら）</em>の相川という家に残るむかし話である。この家のせんぞは、織田信長<em>（おだのぶなが）</em>とのいくさに負けて、はるばると奥州<em>（おうしゅう）</em>へ落ちのびてそこに住まっていた。ある日多くの牛を牧場に放していると、不意に大きなワシが来て子牛をさらって飛び去った。主人は大いにおこって、どうしてもあのワシをつかまえなくてはならぬと言って弓矢をとり、牛の皮をかぶり、牧場にうずくまってワシの来るのを五六日の間待っていた。そのうちにつかれてとろとろっとねむると、やにわにワシが飛び下りて来て、主人をむんずと引っさげたまま、はるかかなたへと運んで行った。<br />
　主人はどうともなすすべがないので体をちぢめ息を殺して、ワシのする通りになっていると、遠くの海の方へ行く。そしてある島の大きな松の木の巣の中へ投げこんだまま、またどこともなく飛去った。</p>

<p>　主人はワシの巣の中にいて、はてどうかして助かりたいものだと思って、あたりを見まわすと、巣の中に鳥の羽がたくさん積まれてあった。そこでそれを集めなわをなって松の木のえだに結びつけてやっと地上へ下りたが、それからはどうすることもできぬから、その木の根元にこしをかけて、思案にくれていた。<br />
　そこへどこから来たのか一人の白はつのおじいさんがあらわれて、お前はどこからここへ来たのか、何のために来られたか、なん船<em>（せん）</em>にでもあったのならともかくに、こんな所へよういに来られるものではない。ここは玄界灘<em>（げんかいなだ）</em>の中のはなれ島であると言った。主人は今までのことを物語って、どうかしてふるさとへ帰りたいが、玄界灘と聞くからにはすでにその望みもたえてしまったとなげくと、おじいさんは、おまえがそんなにふるさとへ帰りたいなら、おれのせなかに乗れ。そうしたら、必ず帰国させてやろうと言った。主人はけげんに思って、それではお前様はだれで、またどこへ行かれるかと聞くと、おれは実はサケの大助である。年々十月二十日にはお前のふるさと、今泉川<em>（いまいずみがわ）</em>の上流の角枯淵<em>（つのがんぶち）</em>へ行ってはたまごを生む者であるとのことであった。そこでおそるおそるそのおじいさんのせなかに乗ると、しばらくにして自分のふるさとの今泉川に帰っていた。</p>

<p>　こういうわけで、今でも毎年の十月の二十日には礼をあつくしてこの羽縄<em>（はなわ）</em>に、おみきくもつをそなえて今泉川のサケ漁場へおくり、きつ例によってさけどめ数間を開けることにするというのである。</p>

<p><br />
<small><div style="text-align: right;">佐々木 喜善「聴耳草紙」より<br />
協力／遠野市立博物館　前川 さおり<br />
遠野ふるさと村　立花 和子（敬称略）</div></small></p>]]>
        
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    <title>ばかよくの川流れ</title>
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    <published>2009-05-26T15:00:00Z</published>
    <updated>2009-04-20T13:30:46Z</updated>

    <summary>雨がふらず水が少なくなっていたある川をわたろうと思った男がいました。その男はとてもよくばりな男でした。自分がそんをしたくない一心から、だれにも助けをたのまず一人で川をわたった結果、その男は川の中で足をすべらせてしまいました。</summary>
    <author>
        <name>スタッフ</name>
        
    </author>
    
        <category term="040秋田県" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
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        <![CDATA[<p><span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="秋田県　ばかよくの川流れ" src="http://www.minwa.jp/minwa/illstration/akita-bakayokunokawanagare-ilst.jpg" width="400" height="400" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" /></span></p>

<p>　いつのころのことか、あまりむかしのことではなかったド。 　<br />
　その年の夏は雨が少なくて、しかも、来る日も来る日もかんかん照りの日が続いたんだド。田や畑の作物も生気を失って、小川の魚なども死んでうき上るようになったんだド。 そのような天気続きであったので、雄物川<em>（おものがわ）</em>の水もだんだん少なくなり、あちこちに浅せができたド。川底の岩はだも水の上にあらわれるようになったんだド。 雄物川をわたるためには、わたしぶねがゆいいつの手だんであったころなので、川岸の村里にはわたし場があり、わたし守<em>（もり）</em>が休む守小屋<em>（もりごや）</em>があったんだド。 　</p>

<p>　ある日の午後、守小屋に一人の男が声をかけたんだド。 暑い日さかりのこと、わたし守のじいさまも昼ねをしていたけれど、人の声とともに戸口に立った人かげに気づいて起き上ったド。 その男は「向いにわたしてもらいたい。わたしちんは何ぼだ」とたずねた上で、「半分にまけろ」とわたしちんをねぎったんだド。 わたし守は、ねざめの気分の悪さと、男のよくばった強引なかけ合いにはらを立て「水がれの川だ、わたしちんがおしかったら歩いてわたれ」と言って、また横になったド。 男は日よけのかやがさをかぶり、両手に荷物を持っていたが、着物のしりをまくり上げ、そのまま川の中に入って行ったんだド。 　</p>

<p>　さて話は変わって、わたし場よりだいぶ下流でゴリをとっていたじいさまがあったド。 　何やら川の中ほどを流れて来るので、見るとかやがさらしい。「なんだ古がさか」と思ったが、気になってよく見ると、かさをかぶった男が流れていたんだド。 びっくりして人をよび集め、なんとか岸に引き上げていろいろ手をつくしたが、どうしても息をふき返さなかったんだド。 村役たちは、「川流れの男はどこの者だ。どうして水死してしまったのか。どうして水死してしまったのか」と、川上の方に人をやっていろいろたずねたんだド。 そうしたら、わたしぜにをねぎった男が、わたし守をおこらせ、頭を下げてたのみこむことがいやなのか、先を急いだためか、歩いて川をわたり、おそらく岩はだに足をすべらせ深みにはまっておぼれ死んだものだろうと言うことになったんだド。 　</p>

<p>　「運が悪いこと、かやがさをかぶっていた上、わたしちんをもおしむよく心が物を手からはなさなかったので、泳ぐこともよぶこともできなかったべナー。どうまきにぜにっこうんとあったのに...」 　「あまりよくばって飲んだ水も出さなかったから、はらの皮とよくの皮がつっぱって死んだんだべー、ばかよくな男だナー」とあざ笑うものもおったんだド。 とっぴんぱらりのぷ！</p>

<p><br />
<small><div style="text-align: right;">協力／<a href="http://www.city.akita.akita.jp/default.htm" target="_blank">秋田市</a><br />
<a href="http://www.city.akita.akita.jp/city/yuwa/default.htm" target="_blank">秋田市雄和市民センター</a><br />
<a href="http://www.city.akita.akita.jp/city/yuwa/SALON/default.htm" target="_blank">雄和の民話</a></p>

<p><br />
</div></small></p>]]>
        <![CDATA[<h3>実際の秋田弁で語るとこうなります（語り部・清水素子さんが語った内容）</h3>

<p><span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="秋田県　ばかよくの川流れ" src="http://www.minwa.jp/minwa/illstration/akita-bakayokunokawanagare-ilst.jpg" width="400" height="400" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" /></span></p>

<p>　いつのころのことだが、あまりむかしのことではなかったド。 　<br />
　その年の夏だば雨が少なくて、しかも、来る日も来る日もかんかん照りの日が続いたんだド。田んぼどが畑の物もやずがねして、小川の魚なども死んでうき上るようになったんだド。 そんた天気続きであったので、雄物川<em>（おものがわ）</em>の水もだんだん少ねぐなって、あちこちさ浅せができたド。川底の岩はだも水の上さ出でくるようになったんだド。 雄物川をわたるためには、わたしぶねでねばねがったって、川岸の村里さだばわたし場があり、わたし守<em>（もり）</em>が休む守小屋<em>（もりごや）</em>があったんだド。 　</p>

<p>　ある日の午後、守小屋さ一人の男が声をかけたんだド。 暑い日さかりのこと、わたし守のじいさまも昼ねをしてだったばって、人の声と戸口さ立った人かげに気づいて起き上ったド。 その男は「向いさわたしてもらいてったばって。わたしちんは何んぼだ」ってきいできて、「半分にまけろ」とわたしちんばねぎったんだド。 わたし守は、ねおぎで気分悪いのど、男のよくばった強引なかけ合いにはらを立て「水がれの川だ、わたしちんがおしかったら歩いてわたれ」と言って、また横になったド。 男は日よけのかやがさをかぶって、両手に荷物を持っていだばって、着物のしりばまぐって、そのまま川の中さ入って行ったんだド。 　</p>

<p>　なんぼがたってがら、わたし場がらだいぶ下流でゴリをとっていたじいさまがあったド。 　何だが川の中ぐれいば流れて来るものあって、見だっきゃかやがさらしい。「なんだ古がさか」と思ったばって、気になってよく見だっけ、かさかぶった男が流れていたんだド。 びっくりして人をよび集め、なんとか岸さ引き上げでいろいろ手をつくしたが、なんとしても生きがえんねがったド。 村役たちは、「この男だばどこの男だ。なして水死してしまったのか。なして水死してしまったのか」と、川上の方さ人をやっていろいろたずねたんだド。 したっけ、わたしぜにばねぎった男が、わたし守ばおこらせ、頭下げてたのみこむことがいやだったが、先を急いだったがしらねばって、歩いて川をわたり、おそらく岩はださ足をすべらせて深みさはまっておぼれだったびょん。 　</p>

<p>　「運が悪いこと、かやがさばかぶっていた上、わたしちんもよくばって物を手からはなさなかったがら、泳ぐこともよぶこともできなかったべナー。どうまきさぜにっこうんとあったのに...」 　「あまりよくばって飲んだ水も出さなかったから、はらの皮とよくの皮がつっぱって死んだんだべー、ばかよくな男だナー」と笑われだったド。 とっぴんぱらりのぷ！</p>]]>
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    </content>
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    <title>権兵衛渕</title>
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    <published>2009-05-25T15:00:00Z</published>
    <updated>2009-04-09T04:53:40Z</updated>

    <summary>仙台市内を流れる広瀬川には、権兵衛渕（ごんべえぶち）という人の名前がついたよどみがあります。なぜ、人の名前がついたのでしょう。それは権兵衛という男が、あることをして、ふちの主である大うなぎをおこらせたからでした。そのあることとは...</summary>
    <author>
        <name>スタッフ</name>
        
    </author>
    
        <category term="050宮城県" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    <category term="動物" label="動物" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
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    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.minwa.jp/minwa/">
        <![CDATA[<p><span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="宮城県『権兵衛渕』02" src="http://www.minwa.jp/minwa/illstration/miyagi-gonbeibuchi-ilst02.jpg" width="500" height="338" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" /></span>　ある朝、権兵衛<em>（ごんべえ）</em>の家に親友の浩太<em>（こうた）</em>がやって来て、<br />
「よー、権兵衛。昨日、山椒<em>（さんしょう）</em>の皮たんとはいできたからよ、おっかあににさせているんだ。それ使って、魚とりに行こうや。」と、さそってきました。山椒の皮は、魚をしびれさせることが出来るのです。</p>

<p><br />
<span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="宮城県『権兵衛渕』03" src="http://www.minwa.jp/minwa/illstration/miyagi-gonbeibuchi-ilst03.jpg" width="500" height="332" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" /></span>権兵衛も川魚が大好きだし、弁慶<em>（べんけい）</em>にほぞんしている魚も少なくなってきたので、権兵衛は行くことにしました。</p>

<p><br />
<span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="宮城県『権兵衛渕』04" src="http://www.minwa.jp/minwa/illstration/miyagi-gonbeibuchi-ilst04.jpg" width="500" height="335" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" /></span>　権兵衛は川魚とりの名人で、大との様の川遊びにおともをしたり、川魚とりを取りしまる役目も持っているため、川遊びが自由なのでした。なので、友だちは決まって権兵衛をさそうのです。</p>

<p><br />
<span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="宮城県『権兵衛渕』05" src="http://www.minwa.jp/minwa/illstration/miyagi-gonbeibuchi-ilst05.jpg" width="500" height="332" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" /></span>浩太は、友だちの三左<em>（さんざ）</em>と友吉<em>（ともきち）</em>も連れてやってきました。</p>

<p><br />
<span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="宮城県『権兵衛渕』06" src="http://www.minwa.jp/minwa/illstration/miyagi-gonbeibuchi-ilst06.jpg" width="500" height="340" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" /></span>四人は、今日はどこで魚とりをしようか、と話し合った結果、「大うなぎが住んでいるといわれる大ぶちでやろう」と決まりました。四人は、早速その大ぶちに向かいました。</p>

<p><br />
<span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="宮城県『権兵衛渕』07" src="http://www.minwa.jp/minwa/illstration/miyagi-gonbeibuchi-ilst07.jpg" width="500" height="324" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" /></span>　大ぶちに着くと、西の山は仙台城、南の山は御霊屋<em>（おたまや）</em>山が見わたせる、とても景色の良い場所です。権兵衛たちは早速、山椒の入ったふくろを川にいれ、足でそのふくろをもみ始めました。</p>

<p><br />
<span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="宮城県『権兵衛渕』08" src="http://www.minwa.jp/minwa/illstration/miyagi-gonbeibuchi-ilst08.jpg" width="500" height="337" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" /></span>二人が下流で待っていると、その山椒でしびれた魚が次から次にと浮き、流れてくるのでした。１時間ほどで、食べ切れないほどの大量の魚がとれました。</p>

<p><br />
<span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="宮城県『権兵衛渕』09" src="http://www.minwa.jp/minwa/illstration/miyagi-gonbeibuchi-ilst09.jpg" width="500" height="331" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" /></span>　そろそろ終わりにしようとしていたら、とつ然、水面があれ始め、何かが権兵衛たちをにらみつけているようなのでした。</p>

<p><br />
<span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="宮城県『権兵衛渕』10" src="http://www.minwa.jp/minwa/illstration/miyagi-gonbeibuchi-ilst10.jpg" width="500" height="340" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" /></span>それも半時ほどで静かになり、小魚が水面いっぱいになって川下に流れて行くのでした。川下では河原町<em>（かわらまち）</em>や長町<em>（ながまち）</em>の人たちが大ぜい集まって魚拾いが始まりました。</p>

<p><br />
<span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="宮城県『権兵衛渕』11" src="http://www.minwa.jp/minwa/illstration/miyagi-gonbeibuchi-ilst11.jpg" width="500" height="339" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" /></span>　その日は何事も無くすんだのでしたが、三日後の夜、権兵衛のゆめに大うなぎが出てきたのです。　大うなぎはランランと光るにくい目で、権兵衛をただジーっとにらむのでした。</p>

<p><br />
<span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="宮城県『権兵衛渕』12" src="http://www.minwa.jp/minwa/illstration/miyagi-gonbeibuchi-ilst12.jpg" width="500" height="339" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" /></span>　次の日、権兵衛は、大うなぎも山椒で苦しませてしまったのが悪かったのだと思い、大うなぎをたい治しに、長いヤリを持って大ぶちに出かけました。　大ぶちは静かでしたが、水の奥に何やら光るものが２つありました。</p>

<p><br />
<span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="宮城県『権兵衛渕』13" src="http://www.minwa.jp/minwa/illstration/miyagi-gonbeibuchi-ilst13.jpg" width="500" height="339" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" /></span>その光は大うなぎの目だったのです。大うなぎは権兵衛めがけて、水中から飛び出してきたのです。</p>

<p><br />
<span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="宮城県『権兵衛渕』14" src="http://www.minwa.jp/minwa/illstration/miyagi-gonbeibuchi-ilst14.jpg" width="500" height="339" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" /></span>権兵衛の飛ばしたヤリは見事にどう中にささりましたが、大うなぎのおが飛んできてハッシとばかり権兵衛を打ったのです。</p>

<p><br />
<span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="宮城県『権兵衛渕』15" src="http://www.minwa.jp/minwa/illstration/miyagi-gonbeibuchi-ilst15.jpg" width="500" height="339" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" /></span>権兵衛の体は大ぶちにと飛ばされ、ドブンとばかりに大ぶちの底にとしずんでしまったのでした。それっきり権兵衛のすがたは二度と見ることが出来なかったとのことです。</p>

<p><br />
<span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="宮城県『権兵衛渕』16" src="http://www.minwa.jp/minwa/illstration/miyagi-gonbeibuchi-ilst16.jpg" width="500" height="340" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" /></span>　その後、毒を使っての漁は、伊達綱村<em>（だてつなむら）</em>公によりきん止とされ、この御霊屋<em>（おたまや）</em>下の大ぶちは、権兵衛渕<em>（ごんべえぶち）</em>とよばれるようになったと、伝えられています。</p>

<p><small><div style="text-align: right;">協力／東北生活文化大学高等学校・美術コース・宮城伝承文化研究会<br />
絵／笠原 七恵（かさはら ななえ）<br />
読み手／渡邊 将裕（わたなべ まさひろ）（敬称略）</div></small></p>]]>
        
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    <title>与蔵沼の伝説</title>
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    <published>2009-05-24T15:00:00Z</published>
    <updated>2009-04-09T04:58:11Z</updated>

    <summary>あるわか者が、流れてきた二匹の魚をつかまえて食べてしまったところ、のどかかわいてかわいて、それが止まらなくなってしまいました。水を飲んでも飲んでもおさまらないわか者は、その後どうなってしまったのでしょうか...？</summary>
    <author>
        <name>スタッフ</name>
        
    </author>
    
        <category term="060山形県" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    <category term="かわいそう" label="かわいそう" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    <category term="働く" label="働く" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
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    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.minwa.jp/minwa/">
        <![CDATA[<p><span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="山形県　与蔵沼の伝説" src="http://www.minwa.jp/minwa/illstration/yamagata-yozounumanodensetsu-ilst.jpg" width="500" height="337" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" /></span></p>

<p>　大芦沢<em>（おおあしざわ）</em>・羽根沢<em>（はねさわ）</em>と飽海郡<em>（あくみぐん）</em>とのさかいに与蔵峠<em>（よぞうとうげ）</em>というところがある。標高685メートルで、むかしは庄内<em>（しょうない）</em>ごえの要路であった。とうげのちょう上には直径200メートルほどのぬまがある。深さは底知れず、あるとき村のわか者がいかだをつくってぬまの真ん中にいき、深さを計ろうとしてなわ一把<em>（わ）</em>におもりをつけて下ろしたが、底にとどかなかったという。このぬまには主の大蛇<em>（だいじゃ）</em>がすんでいるといわれているが、大蛇にかかわる物語が伝えられている。</p>

<p>　むかし、このとうげで炭焼きをしていた与蔵<em>（よぞう）</em>というわか者がいた。ある秋の日のこと、与蔵はかまに入れるたきぎせおいをしていた。あせを流したせいか、のどがからからにかわいたので、かけいから流れてくる水に口をつけてごくごく飲んだ。ふと見ると、かけいに小さな魚が二尾<em>（び）</em>流れてきていた。与蔵は喜んでその魚をとらえ、焼いて昼飯のおかずにした。ところがどうしたことかのどがかわいてき始めた。かけいの水を続けざま飲んだが、それでもたまらない。与蔵は大急ぎでさわに下りていき、さわ水に口をつけて飲んだ。</p>

<p>　その日もくれ、夜中になっても与蔵が帰らないので母親が心配して、村人たちとむかえにとうげに上った。炭小屋のところまでくると、そこには満々と水をたたえた大きなぬまになっていた。みんなびっくりぎょうてんしたが、それよりも与蔵はどうしたものかと、みんなで探しまわったが、見つからない。</p>

<p>　母親は気ちがいのようになって、「与蔵やーい、与蔵やーい」とさけんだ。すると、今まで静かに月光にかがやいていたぬまのみなもが急にざわめいて、大きなうずがもり上がったと思うと、そのなかから、にゅとかま首をもちあげた一ぴきの白い大蛇が、真っ赤な口を開けて「おーい」と返事をした。<br />
　与蔵はあまりにのどがかわいたので、谷をせきとめてぬまをつくり、そこに入り水を飲んでいるうちに、大蛇のすがたに変わってしまったのである。<br />
　大蛇は一回すがたをあらわしただけで、いくらよんでも二度とあらわれなかった。母親は泣く泣く村に帰ってきた。</p>

<p>　 そこからこのぬまを与蔵沼、峠を与蔵峠とよぶようになったという。それからのち、このとうげを通る人は時々白い大蛇がぬまで遊んでいるのを見かけるという。</p>

<p><small><div style="text-align: right;"><br />
<a href="http://www.vill.sakegawa.yamagata.jp/bunka/densetsu.html" target="_blank">鮭川村ホームページ「村の伝説」</a>より 出典「鮭川村史（集落編）」</div></small><br />
</p>]]>
        
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    <title>男神山の大天狗</title>
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    <published>2009-05-23T15:00:00Z</published>
    <updated>2009-04-09T05:00:27Z</updated>

    <summary>山の中のとあるまずしい村がありました。人びとはこまりはてて、山においのりをすることにしました。すると、どこからともなく、山をまたぐほどの大きなてんぐがやってきて、村の人びとの目の前で、みんながあぜんとするようなことをし始めました。いったい何をし始めたのかというと...。</summary>
    <author>
        <name>スタッフ</name>
        
    </author>
    
        <category term="070福島県" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    <category term="ふしぎ" label="ふしぎ" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
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    <category term="食べもの" label="食べもの" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.minwa.jp/minwa/">
        <![CDATA[<p><span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="福島県　男神山の大天狗" src="http://www.minwa.jp/minwa/illstration/fukushima-ogamiyamanoootenngu-ilst.jpg" width="337" height="500" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" /></span></p>

<p>　むかし、松本はまずしい山きょうの村落であった。それと言うのも土地がやせ、何を作ってもろくにみのらず、しゅうかくは年々へる一方で、よその土地の半分にも満たず、そこでこの土地に見切りをつけ、よそにうつり住む者さえ続出するようになってきた。　<br />
　こまり果てた里人たちは思案のすえ、男神山にきがんをすることに一決。山きょうにそそり立つ、男神山<em>（おがみやま）</em>をあおいでは、来る日も来る日もきがんをつづけていた。<br />
　月日がたってある日とつぜん、一天にわかにかきくもり、すみを流したような、恐ろしい空もようとなった。底冷えのする風がふいたかと思うと、どこからか、大きな天狗<em>（てんぐ）</em>が男神山にあらわれ、対山の女神山<em>（めがみやま）</em>にまたがり、体をふるわし、いきなりだっぷんをはじめた。 里人たちはあぜんとなり、ただ天狗のしぐさを、あれよあれよと見まもるばかりであった。</p>

<p>　天狗はいずこともなくけむりのように消えて行き、それはほんの一しゅんの出来事でもあった。以来、松本の田畑はゆたかな農地と大きく変わり、したがってしゅうえきも倍ぞうし、他に見られぬゆたかな里になったという。</p>

<p><br />
<small><div style="text-align: right;">協力／天栄村</div></small></p>]]>
        
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    <title>長者と牛石</title>
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    <id>tag:www.minwa.jp,2009:/minwa//2.17</id>

    <published>2009-05-22T15:00:00Z</published>
    <updated>2009-04-09T05:07:19Z</updated>

    <summary>いっしょうけんめい働いてお金持ちになったある男がいました。しかしそれからというもの、お金を使うことばかりにむちゅうになってしまいました。そのせいで、かっていた大切な牛がしだいに弱っていくことに男は気がつきません。やがてその男の牛は...。</summary>
    <author>
        <name>スタッフ</name>
        
    </author>
    
        <category term="080茨城県" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    <category term="お金" label="お金" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
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        <![CDATA[<p><span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="茨城県　長者と牛石" src="http://www.minwa.jp/minwa/illstration/ibaraki-choujatoushiishi-ilst.jpg" width="500" height="337" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" /></span></p>

<p>　むかし、三美村<em>（みよしむら）</em>に清兵衛<em>（せいべえ）</em>というわか者がいました。たいそうな働き者で、村の人たちがみんな、「清兵衛さんはよく働いてえれえもんだ」とほめるほどでした。そのかいあって、清兵衛さんはお金がたまり、「長者」と言われるまでになったのです。清兵衛さんは長者になると、道楽を始めました。それは、家のふしんと庭つくりなのです。<br />
　りっぱな家なのに、毎日大工や左官やにわしを出入りさせていました。近所の人たちが、長者の家に行くと、だれも、「いやあ、りっぱな家だ」「すばらしい庭だ」と、ただびっくりするばかりです。長者は、みんなにほめられるのがうれしくてたまりません。さらにめずしい石や、変わった木を運びこみました。<br />
　それを運ぶのは、ずっと前から長者の家にかっていた一頭の牛でした。牛はもくもくと働き、長者の家がこんなにとみ栄えたのも、一つにはこの牛のおかげだったのです。しかし、その牛もだんだん年をとって弱っていきました。長者はそれに気づきません。家や庭をつくるのにむちゅうだったからです。<br />
「もっと大きな石を持ってきてくれ」「もっと大きな木が欲しい」と、山から運ばせました。けわしい山道を牛は毎日、毎日運んだのです。那珂川<em>（なかがわ）</em>からじゃりや小石を荷車に積んで運ぶこともありました。道もないようなところを年とった牛は、弱った体の力をふりしぼって運んだのです。</p>

<p>　ある日のことです。下男が長者のところへあわててかけこんできました。「だんなさま、大変です。牛めが弱って死にかかっています」長者はびっくりしました。牛のことなんか、一度も考えてみたこともなかったからです。<br />
　死にかかっているというので牛小屋に行ってみました。長者は小屋を見てびっくりし、「何てひどい小屋だ」と、思わず声を出しました。牛に近づいて見ると、もう死んでいるではありませんか。長者は、はらはらとなみだを流し、「あんなによく働いてくれたのに、わしはこの牛に何もしてやらなかった」と、牛にわびました。そして、「手あつくほうむってやろう」と思いました。</p>

<p>　ねんごろにほうむったあと、村人にたのみ、牛の形をした大きな石を見つけてもらいました。はかの近くにその牛石を置き、長者は毎日、お参りしてくようをしました。そして、家を建てかえたり庭をつくったりすることをぷっつりと止めました。やがて長者もなくなり、あのりっぱだった家も一代でつぶれてしまいました。村人たちは、「ぜいたくな家を建てると、牛石のたたりがある」と、ながく言い伝えたということです。この牛石は、三美から野口に通ずるきゅう街道わきに、今も残っています。</p>

<p><br />
<small><div style="text-align: right;"><br />
「いばらきのむかし話」（茨城教科書販売株式会社）より<br />
作／藤田 稔（茨城民俗学会顧問）（敬称略）</div></small></p>]]>
        
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    <title>うずまのなまず</title>
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    <id>tag:www.minwa.jp,2009:/minwa//2.18</id>

    <published>2009-05-21T15:00:00Z</published>
    <updated>2009-04-09T05:19:12Z</updated>

    <summary>ご飯をよそうしゃもじは、形がなまずににています。その理由が語られた民話です。人も生きものも助け合ってくらしていたことが伝わってくる、ほのぼのとしたお話を楽しんでください。</summary>
    <author>
        <name>スタッフ</name>
        
    </author>
    
        <category term="090栃木県" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    <category term="かわいそう" label="かわいそう" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
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    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.minwa.jp/minwa/">
        <![CDATA[<p><span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="栃木県　うずまのなまず" src="http://www.minwa.jp/minwa/illstration/tochigi-uzumanonamazu.jpg" width="500" height="352" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" /></span></p>

<p>　雨がしばらくふらないときがありました。小川の水がひあがって、わずかなたまり水が残っているところに、大きいなまずが一ぴき、身動きもできないで弱っていました。<br />
そこを通りかかったお百しょうさんがそれをつかまえましたが、小さいまるい点みたいな目がとても悲しそうだったので、見ているウチにかわいそうになって、せっかくつかまえたなまずを、うずま川へ放してやりました。</p>

<p>　それからしばらくたったある大水のとき、そのお百しょうさんの子どもがうずま川の中へ落ちて、おぼれかかったことがありました。そのとき、なまずがたくさんよってきて、その子どもをわっしょわっしょとおかの上におしあげてくれました。</p>

<p>「飯もりしゃもじが、なまずさんみてえなかっこうをしてんのは、このなまずに子どもが助けられた恩<em>（おん）</em>をわすれねえためにつくったもんさ」と年よりたちは言っています。</p>

<p>　このお話のほか、日照りが続いて川の水がかれたとき、水たまりで苦しんでいた一ぴきのナマズを見つけたお百さんがうずま川に放してやったら、にわかに雨がふり出して田畑がうるおったという民話も伝えられています。</p>

<p><br />
<small><div style="text-align: right;">「栃木の民話　第一集」（未來社）より</div></small><br />
</p>]]>
        
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    <title>相撲好きの小僧</title>
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    <published>2009-05-20T15:00:00Z</published>
    <updated>2009-04-09T05:38:20Z</updated>

    <summary>たきぎひろいに行ったとき声をかけてきた小僧。「相撲をやろうよ」というのですが、この小僧の正体は？</summary>
    <author>
        <name>スタッフ</name>
        
    </author>
    
        <category term="100群馬県" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    <category term="ふしぎ" label="ふしぎ" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
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    <category term="自然" label="自然" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.minwa.jp/minwa/">
        <![CDATA[<p><span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="群馬県　相撲好きの小僧" src="http://www.minwa.jp/minwa/illstration/gunma-sumouzkikozou-ilst.jpg" width="500" height="337" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" /></span></p>

<p>　むかしは今のように電気やガスがなかったので、子どもたちはよく親のいいつけで山へたきぎ拾いに行かされました。<br />
　<br />
　あるとき、たきぎ拾いに行った子どもが神社にまつられている大きな石の近くを通りかかりました。すると石の上に見知らぬ小僧が乗っかっていて<br />
「おーい、おいらと相撲をとらないか」<br />
と言いました。<br />
「相撲？だめだよ。山にたきぎ拾いに行かないといけないんだ」<br />
子どもがこう答えると<br />
「相撲が終わったらおいらが手伝うから。やろうよ」<br />
と言います。<br />
「それならいいよ。でも必ず手伝ってよ」<br />
そう言って相撲を始めました。</p>

<p>　二人とも同じくらいのちからでなかなか決着がつきません。ようやく小僧が勝ちました。小僧はとてもうれしそうでした。</p>

<p>　そして<br />
「楽しかったなあ。さあ約束通りたきぎ拾いにいこう」<br />
小僧は先に立って山へ入って行きました。</p>

<p>　小僧はたいへんすばしっこく働き、たきぎをたくさん集めてくれました。それから家に帰るまで小僧はなぜか手をかざしながらついてきました。</p>

<p>　家の角までくると小僧が言いました。<br />
「ここまでくれば、もういいだろう。おいらは帰るよ」<br />
「うん、いいよ」<br />
と子どもが答えると小僧の姿がふっと消えました。そのとたん、背中のたきぎが急に重くなり、子どもは音をたててその場にたおれてしまいました。見ると、たきぎが一人では背負えないほど大きな束になっていました。<br />
　それからというもの、岩の上から小僧に声をかけられたら、子どもたちは喜んで相撲をとりました。そしてたとえ自分のほうが強くてもわざと負けてやりました。<br />
　小僧が負ければくやしがってわめきちらすので大変だったし、小僧が勝てばたきぎ拾いを手伝ってくれたからです。<br />
　その時々にうまく調子をあわせて上手につきあえば、自分にも得なのだということが子どもたちもわかったのです。</p>

<p>　この小僧の正体はだれにもわかりませんでした。きっと天狗<em>（てんぐ）</em>の子どもにちがいないとみんなでうわさしたそうです。</p>]]>
        
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    <title>お茶屋寺</title>
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    <published>2009-05-19T15:00:00Z</published>
    <updated>2009-04-09T05:53:36Z</updated>

    <summary>しょうぐん様が、とつぜんお寺にやってきました。あまりに急なことだったので、あわてたお坊さんは、ふつうのいど水しかさし上げることができませんでした。ところが、その水のあまりのおいしさに、しょうぐん様はお坊さんがびっくりするようなごほうびを与えてくれました。</summary>
    <author>
        <name>スタッフ</name>
        
    </author>
    
        <category term="110埼玉県" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    <category term="ちえ" label="ちえ" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    <category term="思いやり" label="思いやり" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    <category term="水" label="水" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.minwa.jp/minwa/">
        <![CDATA[<p><span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="埼玉県　お茶屋寺" src="http://www.minwa.jp/minwa/illstration/saitama-ochayadera-ilst.jpg" width="500" height="337" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" /></span></p>

<p>　わたしが子どものころ、下二丁目の西蓮寺<em>（さいれんじ）</em>さんをお茶屋寺とよんでいたんだよ。</p>

<p>　むかしごんげん様というえらいしょうぐん様がおってこの付近でおたかがりをしなさったんだ。そのおり、西蓮寺さんに立ちよったんだってさ。<br />
　急のおこしで、うろたえたのはぼう様だ。いなかもんのことだからどうもてなしていいかわかんねーから、寺じまんのいど水さー、さしあげることにしたんだ。<br />
「いなかゆえにこの寺にはなんにもありませんが、いなかの水はたんとあります。」<br />
とさしだしたんだと。</p>

<p>　ごんげん様は、その水っこを「ゴクン、ゴクン」と、のどをならしながら飲み、<br />
「この水は、そち方<em>（かた）</em>の水か。どうして味が良いのか。」<br />
と、お聞きになったんだと。</p>

<p>　日ごろ、つうといえば、かあというもの知りでとおっているぼう様だが、「うめーから、うめーんだ。」とは、答えられねーで、口こっさーつまっちまった。<br />
「このいどは寺のたつみにあります。川の水がやっぱらにしみこみ、かやが水をこしてくれるので、味がよくなります。」<br />
と、お答えしたそうな。すると、<br />
「もういっぱい所望することにして、いどから川にむかって一町のかや野は、そち寺の寺りょうとせよ。」<br />
とお命じになられた。そして寺りょう目録<em>（もくろく）</em>を書いてくださったんだと。</p>

<p>　その後も、代々のしょうぐん様がこの付近でおたかがりをすると、西蓮寺さんのお水をおつかいになったそうな。それから、お茶屋寺とよばれるになったんだとよ。</p>

<p><br />
<small><div style="text-align: right;">協力／八潮市文化財保護課　八潮市立資料館</div></small></p>]]>
        
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    <title>女でえでっぽ</title>
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    <published>2009-05-18T15:00:00Z</published>
    <updated>2009-04-09T05:55:27Z</updated>

    <summary>こまったことが起きたとき、みんなで力を合わせたり、特にこまっている人を助けたりすることが大切です。地球のいろいろな所で、私たち以上にこまっている人々や生きものがいたら、自分には何ができるのかを考えてみましょう。</summary>
    <author>
        <name>スタッフ</name>
        
    </author>
    
        <category term="120千葉県" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    <category term="かわいそう" label="かわいそう" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    <category term="思いやり" label="思いやり" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    <category term="水" label="水" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    <category term="自分勝手" label="自分勝手" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.minwa.jp/minwa/">
        <![CDATA[<p><span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="千葉県　女でえでっぽ" src="http://www.minwa.jp/minwa/illstration/chiba-onnadeedeppo-ilst.jpg" width="500" height="337" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" /></span></p>

<p>　東京湾<em>（とうきょうわん）</em>につき出した富津<em>（ふっつ）</em>には、サルの住む山がある。むかし、そのあたりに、鹿野<em>（かのう）</em>のお山を二つぐれぇ重ねたせたけの大女がおって、サルたちと食べ物ンを分け合ってくらしておったそうな。<br />
　志組谷<em>（しぐみだに）</em>の里のしゅうは、この大女を、女でえでっぽとよぶ。<br />
　女でえでっぽのすみかには、毎日、サルたちが集まった。<br />
　サルたちは、きまって木の実や山菜をぶらさげてきた。<br />
　するっと、女でえでっぽは、そいつを大岩ほどの石うすにぶちこんでひき、その粉でだんごを作って、サルたちと食べあった。<br />
　女でえでっぽが石うすをひくと、きまって、富津の山やまはゴロンゴロン、ゴーゴーと地鳴りをたてたという。<br />
　石うすは、女でえでっぽのいのちの次に大事なたからものであったと。</p>

<p>　女でえでっぽは、志組谷の中ぬまの水をのんでおった。ぬまには主がおって、心やすく水を分けてやった。<br />
　あっとし、長い日照りが続いた。<br />
　ぬまの水は、どんどん水かさをへらした。</p>

<p>「女でえでっぽよ、おめえが一口のむと、水かさが一尺<em>（しゃく）</em>もへる。明日から、ほかんとこで、水をのんでくれろ」<br />
　主は、きゅうにことばをあらげて言いだした。</p>

<p>「あれ、今まで心やすく水をのんでたにきゅうに言われても、おらァ他のぬまの水ではたんねぇもの」<br />
　女でえでっぽは、主のあらい声にとまどいながらも、たのみこむように言った。<br />
「いや、なんねえ。水がへりゃあ、おらァがこまるんだから」<br />
「そう言っても・・・　じゃあ、両手ですくうだけでも、な」<br />
「いや、なんねえ、おらァがこまるだ」<br />
「じゃ、かた手ですくうだけでも」<br />
「いや、なんねェ、おらァがこまるだ」<br />
「じゃ、指一本、したすだけでも」<br />
「なんねェなんねェ」<br />
「これほどたのんでもか」<br />
「ああ、こんだァばっかりはなんねェ」<br />
「くちびるをぬらすだけでも・・・」<br />
「しつこいな！」</p>

<p>　すげない主の返事に、とりつく島もないと思ったか、女でえでっぽはかっとなって、<br />
「そんじゃ、もうたのまねえ、水をのませてもらってっからと、おらあもずい分と気をつかってきたに、心やすくしてきたに、ちっとばかり日照りが続いたからといって、むかしっからのつきあいをやぶるこたァねえかっペッ」<br />
　そうはきすてるように言うと、志組谷の山おくへとってかえした。</p>

<p>　それっきり中ぬまにはすがたを見せなくなった。なんでも、山へもどった女でえでっぽは、長年つきあってきたサルたちにもあたりちらし、いのちの次に大事な石うすをそでにつっこむと、プイと西に向って山をかけていったと。<br />
　そんとき、石うすの入ったそでがやぶれ、谷底に落としたのも気づかないほどであった。そんで、女でえでっぽの落としていった石うすをうば石といい、いまも志組谷に残っている。<br />
　女でえでっぽは、富津みさきから富士の山へひとまたぎでわたり、そっから唐<em>（から）</em>へ、そんでさらに、天竺<em>（てんじく）</em>へわたっていったと。</p>

<p><br />
<small><div style="text-align: right;">藤 かおる編著『房総の笑い話世界』より<br />
協力／藤 かおる（児童文学作家）（敬称略）</div></small></p>]]>
        
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    <title>タヌキの恩返し</title>
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    <id>tag:www.minwa.jp,2009:/minwa//2.22</id>

    <published>2009-05-17T15:00:00Z</published>
    <updated>2009-04-09T05:58:29Z</updated>

    <summary>東京23区がまだ村だったころのお話です。小高い山の中でくらしていたおじいさん・おばあさんとタヌキの心あたたまるふれあいについて書かれています。また、今の東京で見つかったタヌキの写真がいろいろあるので、ぜひ見てみてくださいね。</summary>
    <author>
        <name>スタッフ</name>
        
    </author>
    
        <category term="130東京都" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    <category term="もったいない" label="もったいない" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    <category term="動物" label="動物" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    <category term="思いやり" label="思いやり" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    <category term="昔のくらし" label="昔のくらし" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    <category term="食べもの" label="食べもの" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.minwa.jp/minwa/">
        <![CDATA[<p><span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="東京都　タヌキの恩返し" src="http://www.minwa.jp/minwa/illstration/tokyo-tanukinoongaeshi-ilst.jpg" width="500" height="281" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" /></span></p>

<p>　むかし、むかし、阿佐谷<em>（あさがや）</em>もまだ村だったころのことです。周りを田畑に囲まれた小高い山の上に、おじいさんとおばあさんが仲良くくらしておりましたと。<br />
　おじいさんとおばあさんは、自分たちの食べ残しが出ると、「おすそ分けですよ。同じ山の仲間たちよ、おあがりよ」<br />
と話しかけながら、勝手口に出して置くのがつねとなりました。<br />
　はじめのうちこそよって来るものはありませんでしたが、だんだんにキツネもタヌキもやって来て、朝夕の残り物を待つようになっていましたって。おじいさんとおばあさんは、毎日やってくるキツネやタヌキを温かい目で見ていましたと。</p>

<p>　そんなある日、いつもふうふでやってくるタヌキが、おすダヌキだけでやって来て、口にくわえられるだけ食べものをくわえると、帰って行きましたって。<br />
「もしかしたら、おなかが大きかったから、赤ちゃんでも生まれたのかもしれないねぇ」<br />
とおばあさんは言いながら、気になってタヌキの後をつけて行くと、なんとめすダヌキは足にきずがあり、血だらけになって苦しんでいましたそうな。おじいさんをよんで来て、きず口に油薬をぬってもらうと、こわがっていたタヌキもしいてもらったわらの上におとなしくねていましたって。<br />
　次の日から、<br />
「おばあさんや、かわいそうだから何か元気の出るもの食べさせておやりよ」<br />
とおじいさんが言ってくれたので、おばあさんは喜んで食べものを運んでやりましたって。<br />
　五日目の朝、おばあさんが行ってみると、タヌキはかわいい赤ちゃんを三びきも生んでいました。おばあさんもおじいさんも大喜びして、今までよりたくさんの食べものを運んでやりましたと。</p>

<p>　一か月もすると、タヌキはすっかり元気になり、赤ちゃんだったタヌキもころころ太ったかわいい子ダヌキになって、一家はおじいさんやおばあさんの知らない所に巣を作って行ってしまいましたと。<br />
　そのころから、おばあさんの水がめが、くんでもいないのにいつも水がいっぱい入っているようになりましたそうな。庭のつるべいどからくみ上げて、手おけで運び、水がめをいっぱいにするのがおばあさんの仕事でしたから、<br />
「きっと、おじいさんが親切にやってくれたんだなぁ」<br />
と、おばあさんは思っていました。<br />
　ところがある日、おじいさんが、<br />
「木小屋がわったまきでいっぱいだけど、おばあさん、いつまきを作ってくれたの」<br />
と聞くものですから、おばあさんは、<br />
「わたしは知らないけど......。ところでおじいさん、いつも水がめがいっぱいだけど、いつくむの」<br />
と聞きますと、おじいさんも、<br />
「わたしは、水なんかくんでいないよ」<br />
と言うではありませんか。<br />
　おじいさんもおばあさんもびっくりしながら、だれがこんな大変な仕事をしてくれたのだろうと考えましたが、全く見当がつきませんでしたって。二人は考えて考えてから、<br />
「きっと、タヌキが恩<em>（おん）</em>返ししてくれたんだ」<br />
と思うようになりました。<br />
　それからも、次々によい事が起こり、いつまでもいつまでも、幸せに暮らしましたとさ。</p>

<p><br />
<small><div style="text-align: right;">協力／NPO法人 生涯学習 知の市庭 東島 信明（敬称略）<br />
すぎなみむかし話紙芝居一座「すかい」</div></small></p>]]>
        
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    <title>栢山の鍋釜みがきの話</title>
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    <id>tag:www.minwa.jp,2009:/minwa//2.23</id>

    <published>2009-05-16T15:00:00Z</published>
    <updated>2009-04-09T06:00:54Z</updated>

    <summary>大変な思いをして集めたまきを、むだづかいしていた村の人たち。それを見た金次郎（きんじろう）さんは、ある行動を起こします。それは村の人たちのくらしまで楽にする、すばらしいことでした。</summary>
    <author>
        <name>スタッフ</name>
        
    </author>
    
        <category term="140神奈川県" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    <category term="お金" label="お金" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    <category term="ちえ" label="ちえ" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
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    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.minwa.jp/minwa/">
        <![CDATA[<p><span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="神奈川県　栢山の鍋釜みがきの話" src="http://www.minwa.jp/minwa/illstration/kanagawa-kayamanonabekamamigaki.jpg" width="450" height="380" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" /></span></p>

<p>　小田原市栢山<em>（おだわらしかやま）</em>といえば、「ほうとく」の教えで有名な二宮尊徳<em>（にのみやそんとく）</em>の生まれたところ。この話、二宮尊徳が金次郎<em>（きんじろう）</em>さんとよばれていた子どものころの話だ。</p>

<p>　そのころ、栢山のあたりは、酒匂川<em>（さかわがわ）</em>というあばれ川のたびたびのはんらんで田畑がこわされるなど、お百しょうさんたちの生活は、大変に苦しかったそうな。</p>

<p>　このあたりのお百しょうさんたちが、くらしの中でいちばん大事にしていたものは、まきだった。それは一日と、たやすことができないものだった。大水が出て田畑がだめになっても、お百しょうさんたちは、まずたき木集めをしたものだった。水の引けきらないかわらに出て、流れてきた木のかけらをひろい集めるのだ。<br />
　ごはんやおかずのにたきに使うたき木は、一里も二里もはなれた箱根山<em>（はこねやま）</em>のふもとの方までとりに行かなくてはならなかった。<br />
　朝は、日ののぼらぬ三時、四時に起きて家を出る。馬を引いてトボトボ歩いて行くのだ。馬のせにたき木を五ひょうも六ひょうも積んで帰ってくるのが三時ごろ。何しろ、一年分必要だから大変だ。それも野良<em>（のら）</em>仕事のあるときは行けない。<br />
　このたき木を使って、おかみさんたちが、朝にばんにごはんのしたくをする。モクモクと白いけむりや黒いけむりが立ちこめ、かまどやなべ、かまの底をまっ黒にしてしまう。<br />
　　お百しょうさんの仕事は切りなしだから、なべ、かまにくっついたすすを取るひまがない。おかげで底には、すすがいっぱいこびりついたりしている。こうなると取るのが大変で、ついめんどうくさくなって、すすはふえる一方。<br />
　<br />
　あるとき、金次郎さん、用足しに近所の家に行ったんだと。ちょうど、おかみさんがごはんをたいているところだった。<br />
「モクモク　モクモク　ゴホン　ゴホン」<br />
　あまりに黒いけむりがモクモク出ているので、金次郎さん、かまどをのぞきこんだんだって。おどろいたことに、かまの底には、すすがたれ下がるほどくっついているではないか。そこで<br />
「おばさんおばさん、こんなにすすがついてはまきがむだになりますよ」と教えてあげたんだと。すると、おかみさん<br />
「ああ、ああ、わかっているよ。わざとこうしてくっつけているだよ」。<br />
　このおかみさんが言うには、毎日、どんなに苦労してすい事をしているか、これがそのしょうこなのだと。<br />
「それに、このすすを取ってしまうと、火のかげんがくるっちまうよ。このままの方が都合がいいんだよ」と、むしろ、自まんげであったと。</p>

<p>　金次郎さん、これにはほとほとあきれはてて、他の家に行ってみたんだと。ところが、ここでも同じ、どこへ行っても同じようだったと。<br />
　そこで、金次郎さん、「一回に一本たき木をむだにしたとして、一日に三本、一年に、うーん、千本か。一回に一本ということはないから...。これは大変な数になるぞ。こうしてはいられない」と、すぐに、あっちこっちとび回ったんだと。</p>

<p>　まず小田原の商人に、すすを買い上げてもらうようにたのんだ。つぎに自分の住むさくらい村の一けん一けんをたずねて、たき木のむだを教え、毎日、なべやかまのすす落としをするようにすすめたと。<br />
「ガリガリ　ガリガリ」<br />
　さて、こうなると、村のおかみさんたちは昼すぎになると、いっせいにいどばたやら川っぷちに出て、競ってなべかまの底をみがきはじめた。<br />
「ガリガリ　ガリガリ」<br />
　そのうち面白がって、子どもたちまでガリガリとやりはじめたと。あまり熱心にみがいて、なべの底にあなをあける者まで出たということだ。<br />
　おかげでごはんがずっと早く炊けたし、たき木は、うーんと余るようになり、町の者に売ることもできた。<br />
　集めたすすは、すみなどの材料となるので、商人が買ってくれた。それに毎日毎日のなべかまみがきをしながらのおしゃべりは、おかみさんたちの楽しみの一つになったのだと。</p>

<p>　こうして金次郎さんのおかげで、村のくらしはだんだん楽になってきたそうな。昼下がりのさくらい村は、あっちからもこっちからも、<br />
「ガリガリ　ガリガリ」と、セミの声も聞こえぬほどにぎやかになったという。</p>

<p><br />
<small><div style="text-align: right;">「私たちのふるさと昔ばなし」（（社）小田原青年会議所）より</div></small></p>]]>
        
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    </content>
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    <title>川茂の太郎杉</title>
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    <id>tag:www.minwa.jp,2009:/minwa//2.24</id>

    <published>2009-05-15T15:00:00Z</published>
    <updated>2009-04-09T06:03:17Z</updated>

    <summary>このホームページの中で、いちばんノリノリな民話の語りが聞けるお話です。女の人を好きになってしまった木のせいが、人間のすがたになってあらわれます。二人はすぐに仲よくなるのですが、この木をきろうという話がもちあがります。はたして二人のうんめいは？思わず引きこまれる大岩みどりさんの語りをぜひ聞いてみて下さい。</summary>
    <author>
        <name>スタッフ</name>
        
    </author>
    
        <category term="150新潟県" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    <category term="かわいそう" label="かわいそう" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    <category term="ふしぎ" label="ふしぎ" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    <category term="山" label="山" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    <category term="思いやり" label="思いやり" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    <category term="植物" label="植物" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    <category term="自然はかい" label="自然はかい" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.minwa.jp/minwa/">
        <![CDATA[<h3>方言版</h3>

<p><span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="新潟県　川茂の太郎杉" src="http://www.minwa.jp/minwa/illstration/niigata-kawamonotarousugi.jpg" width="500" height="332" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" /></span></p>

<p>　むかし、赤泊村川茂<em>（あかどまりむらかわも）</em>の五所神社<em>（ごしょじんじゃ）</em>の山手の大杉山<em>（おおすぎやま）</em>に、太郎杉という大きな木があった。<br />
　十数人でかかえるほどもある大きなみきは、八方にえだを広げ、うっそうたる葉をしげらせておった。森の木をつきぬけて高くそびえる太郎杉は、村のどこからもながめられた。</p>

<p>　そのころ、大杉山のすぐふもとの権四郎<em>（ごんしろう）</em>の家に、十五六の気だてのいいむすめがおった。<br />
　むすめは毎日子守りをしておった。せなかに負われたおさな子はよく泣いた。赤子が泣くたびに、むすめはでんでんだいこを鳴らしてあやした。<br />
　そんなむすめのすがたを、森のしげみの中から、じっと見ているわか者がおった。</p>

<p>　ある日、むすめは、しげみの中から自分を見ている男の気配を感じておどろいた。わか者は気はずかしそうに出て来て言った。<br />
「おれ、太郎だっちゃ。おぼえかして悪かったが、太郎杉のせいの太郎だっちゃ。高い所からいつもお前を見ておったけも、いつの間にかお前を好きになってしもうたんだ。お前に会いとうてだちかんもんし、出て来たんだっちゃ」<br />
わか者は、心の思いを打ち明けた。<br />
　むすめは、最初あっけに取られたけど、男ぶりのいいりりしげなわか者だったので、あんまり悪い気はしなかった。二人はとりとめもないような話をしていても、けっこう楽しかった。<br />
　その後も、むすめが子守りをしながら山道を歩くと、わか者はすがたをあらわした。むすめの方もそれをだんだん期待するようになり、やがて二人はひそかにおうせを楽しむ仲となった。</p>

<p>　ある日、村の中に高札が立った。<br />
「大変だ。太郎杉を切れというお達しだ」<br />
「何でぶぎょう所が、そんなおふれを出すのんや」<br />
「越後<em>（えちご）</em>のとの様が、城<em>（しろ）</em>ぶしんに欲しいと、太郎杉を名指しで注文したんだと」<br />
「手伝った者には、ほうびをたんとくれるんだとさ」</p>

<p>「太郎杉は、神様のやどる神木<em>（しんぼく）</em>だから、むかしから切ってならんことになっとるのんに」<br />
「村ができたときから、ずっと村を見守ってきて、村のことなら何から何まで知っとる木なのに」<br />
「おれは反対だ。切るのはぜったい反対だ。太郎杉はおらが村のたからなんだ」<br />
「そうかと言うて、ぶぎょう所にたてつけば、ろう屋につながれるか、打ち首だ」<br />
「ほんにこまったことになったもんだ」</p>

<p>　むすめは、夜家をぬけ出し、太郎杉の所へ行った。太郎はすでにそのことを知っておった。<br />
「おれはもうためだ。近いうちに必ず切られる。お前と会えるのはもういく日もない」<br />
わか者はむすめをしっかりだきしめた。<br />
「お願い。にげて、今のうちに」<br />
「だめだ。おれは、ウサギやムジナのようににげることができんのだ。そのかわり、切られてもぜったい動かん。そしたら役人もこまって、お前に助けを求めて来るはずだ。その時、お前はおれの上に乗って合図をしてくれ。おれはお前の言うことだけは聞く」</p>

<p>　いよいよ、太郎杉の切られる日がきた。<br />
ひとばんじゅう太郎杉にだきついて泣いていたむすめは言った。<br />
「らんぼうな切り方をしないで。太郎はいたいと血のなみだを流すから」</p>

<p>　みきが大きいからえだも太い。<br />
　えだ下ろし作業が始まると、<br />
　かーかーからすや山鳥が、<br />
　巣をこわすなとさわぎ出す。<br />
　巣にはかわいい子がいるんだぞ。</p>

<p>　みきにまさかりを入れると、赤い血が流れ出てきた。<br />
「こりゃ、一体、どういうこった。木が血を流すとは」<br />
「権四郎のむすめの言うたとおりだ」<br />
血は、いくらふいてもふいても止らない。<br />
「やっぱり神木を切ったたたりじゃねえか」<br />
「おい、だれか、権四郎のむすめをよんで来いや」</p>

<p>　むすめは、太郎がきられる悲しみのあまり、熱を出してとこについておったが、知らせを聞くと、がばっと起きて走って来た。<br />
　むすめがやさしく太郎のなみだをふくと、血はぴたりと止まった。<br />
　やれやれ、やっと血が止まってよかった。<br />
　こんどは、静かにゆっくり切らんか。<br />
　そんなにゆっくり切ったんじゃ、何日かかったら終わるやら。</p>

<p>　根もとは切ったのに、大木はでーんとねまって、動こうとしない。<br />
「太郎はたおれるのをいやがって、引くとそり返ってだちかん」<br />
「向こうへたおれたら、あとが大変だぞ」<br />
「やっぱり権四郎のむすめに助けてもらわんか」<br />
むすめはよばれてやって来た。<br />
「太郎や、こっちにたおれておくれ」<br />
むすめがでんでんだいこを鳴らすと、それに合わせて村人はつなを引いた。<br />
　ドドド・・・・バリバリ・・・・バリバリバリ・・・・ザザザ・・・・ザザ・・・・ザ・・・・ドスーン</p>

<p>　年輪を数えてみれば二千年<br />
　かぶにむしろ八まいしいて<br />
　木こりこりこり輪づくって<br />
　飲めや歌えやまいおどれ<br />
　めでためでたの大ふるまい</p>

<p>　あんまり長くちゃ運べんから、<br />
　長のこ入れてザークザク。<br />
　朝からばんまでザークザク。<br />
　二日も三日もザークザク。<br />
　うではだるいし腹もへる。<br />
　ここらで一ぷく、たばこにせんか。</p>

<p>　村人みんな集まって、<br />
　牛も馬も連れて来て、<br />
　そら引け、どっこいしょ。<br />
　えんやこら、どっこいしょ。<br />
　玉あせぼろぼろ出るけれど、<br />
　どうしたことか、びくともせん。<br />
　やっぱり権四郎のむすめにたのまんか。</p>

<p>「わたしがたいこを鳴らしたら、みんなで一気に引いとくれ」<br />
そう言って、むすめは、<br />
「行ーけ行け太郎」<br />
とさけんで、でんでんだいこを鳴らした。<br />
「そーら来い太郎」<br />
と、村人が一気に引くと、大木はちょっと動いた。<br />
「動いたぞ！　太郎が動いたぞ」</p>

<p>「行ーけ行け太郎」　でんでん<br />
「そーら来い太郎」<br />
「行ーけ行け太郎」　でんでん<br />
「そーら来い太郎」<br />
太郎杉は、少しずつ坂道を登っていく。</p>

<p>　六月坂<em>（ろくがつさか）</em>を登りつめ<br />
　戦道峠<em>（たたかいどうとうげ）</em>をこえたれば<br />
　徳和<em>（とくわ）</em>の道は下り坂<br />
　ころ太<em>（た）</em>ごろごろ転がって<br />
　あんまりすべるとあぶないぞ<br />
　禅達<em>（ぜんたつ）</em>ムジナも手をかせえ<br />
　浦津<em>（うらづ）</em>の海が見えてきた。</p>

<p>　いく日もかかって、やっと大木は浦津のはまにせいぞろい。越後からはかこたちが大ぜい、引き船に乗ってやって来た。<br />
　太郎を見送る村人が、後から後からやって来る。<br />
「やませ風が出たぞ！　ほをあげろ」<br />
ほは風をはらんで、船だんは海に乗り出した。</p>

<p>　さらば太郎よ別れはつらい。<br />
　つらいがお前は村じまん。<br />
　みごとお役目はたしておくれ。<br />
　おらちはお前の子をふやす。</p>

<p>　それから毎年村人は、<br />
　山に太郎の子を植えた。<br />
　下ばり、えだ打ち、すかし切り、<br />
　あせ水流して木を育て、<br />
　緑ゆたかな村にした。</p>

<p><br />
<small><div style="text-align: right;">協力／あかどまり民話かたり部 あかどまり演劇研究会会員・金子 勝雄（敬称略）</div></small></p>]]>
        <![CDATA[<h3>標準語版</h3>

<p><span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="新潟県　川茂の太郎杉" src="http://www.minwa.jp/minwa/illstration/niigata-kawamonotarousugi.jpg" width="500" height="332" class="mt-image-center" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" /></span></p>

<p>　むかし、赤泊村川茂<em>（あかどまりむらかわも）</em>の五所神社<em>（ごしょじんじゃ）</em>の山手の大杉山に、太郎杉<em>（たろうすぎ）</em>という大きな木がありました。<br />
　十数人でかかえるほどもある大きなみきは、八方にえだを広げ、うっそうたる葉をしげらせていました。森の木をつきぬけて高くそびえる太郎杉は、村のどこからもながめられました。</p>

<p>　そのころ、大杉山のすぐふもとの権四郎<em>（ごんしろう）</em>の家に、十五六の気だてのいいむすめがいました。<br />
　むすめは毎日子守りをしていました。せなかに負われたおさな子はよく泣きました。赤子が泣くたびに、むすめはでんでんだいこを鳴らしてあやしました。<br />
　そんなむすめの姿を、森のしげみの中から、じっと見ているわか者がいました。</p>

<p>　ある日、むすめは、しげみの中から自分を見ている男の気配を感じておどろきました。わか者は気はずかしそうに出て来て言いました。<br />
「わたしは、太郎です。おどろかせて悪かったが、太郎杉のせいの太郎です。高い所からいつもあなたを見ていたのですが、いつの間にかあなたを好きになってしまいました。あなたに会いたくてたまらなくなり、出て来たのです」<br />
わか者は、心の思いを打ち明けました。<br />
　むすめは、最初あっけに取られましたが、男ぶりのいいりりしげなわか者だったので、あんまり悪い気はしませんでした。二人はとりとめもないような話をしていても、けっこう楽しく思いました。<br />
　その後も、むすめが子守りをしながら山道を歩くと、わか者はすがたをあらわしました。むすめの方もそれをだんだん期待するようになり、やがて二人はひそかにおうせを楽しむ仲となりました。</p>

<p>　ある日、村の中に高札が立ちました。<br />
「大変だ。太郎杉を切れというお達しだ」<br />
「何でぶぎょう所が、そんなおふれを出すんだい」<br />
「越後<em>（えちご）</em>のとの様が、城ぶしんに欲しいと、太郎杉を名指しで注文したんだと」<br />
「手伝った者には、ほうびをたんとくれるんだとさ」</p>

<p>「太郎杉は、神様のやどる神木<em>（しんぼく）</em>だから、むかしから切ってはいけないことになっているのに」<br />
「村ができた時から、ずっと村を見守ってきて、村のことなら何から何まで知ってる木なのに」<br />
「おれは反対だ。切るのは絶対反対だ。太郎杉はわれわれの村のたからなんだ」<br />
「そうかと言って、ぶぎょう所にたてつけば、ろう屋につながれるか、打ち首だ」<br />
「ほんにこまったことになったもんだ」</p>

<p>　むすめは、夜家をぬけ出し、太郎杉の所へ行きました。太郎はすでにそのことを知っていました。<br />
「おれはもうためだ。近いうちに必ず切られる。お前と会えるのはもういく日もない」<br />
わか者はむすめをしっかりだきしめました。<br />
「お願い。にげて、今のうちに」<br />
「だめだ。おれは、ウサギやムジナのようににげることができんのだ。そのかわり、切られてもぜったい動かない。そしたら役人もこまって、お前に助けを求めて来るはずだ。その時、お前はおれの上に乗って合図をしてくれ。おれはお前の言うことだけは聞く」</p>

<p>　いよいよ、太郎杉のきられる日がきました。<br />
ひとばんじゅう太郎杉にだきついて泣いていたむすめは言いました。<br />
「らんぼうな切り方をしないで。太郎はいたいと血のなみだを流すから」</p>

<p>　みきが大きいからえだも太い。<br />
　えだ下ろし作業が始まると、<br />
　かーかーからすや山鳥が、<br />
　巣をこわすなとさわぎ出す。<br />
　巣にはかわいい子がいるんだぞ。</p>

<p>　みきにまさかりを入れると、赤い血が流れ出てきました。<br />
「こりゃ、一体、どういうこった。木が血を流すとは」<br />
「権四郎のむすめの言ったとおりだ」<br />
血は、いくらふいてもふいても止りません。<br />
「やっぱり神木を切ったたたりじゃないか」<br />
「おい、だれか、権四郎のむすめをよんで来い」</p>

<p>　むすめは、太郎がきられる悲しみのあまり、熱を出してとこについていたが、知らせを聞くと、がばっと起きて走って来ました。<br />
　むすめがやさしく太郎のなみだをふくと、血はぴたりと止まりました。<br />
　やれやれ、やっと血が止まってよかった。<br />
　こんどは、静かにゆっくり切らんか。<br />
　そんなにゆっくり切ったんじゃ、何日かかったら終わるやら。</p>

<p>　根もとは切ったのに、大木はでーんとすわって、動こうとしません。<br />
「太郎はたおれるのをいやがって、引くとそり返ってどうにもならん」<br />
「向こうへたおれたら、あとが大変だぞ」<br />
「やっぱり権四郎のむすめに助けてもらわないか」<br />
むすめはよばれてやって来ました。<br />
「太郎や、こっちにたおれておくれ」<br />
むすめがでんでんだいこを鳴らすと、それに合わせて村人はつなを引いた。<br />
　ドドド・・・・バリバリ・・・・バリバリバリ・・・・ザザザ・・・・ザザ・・・・ザ・・・・ドスーン</p>

<p>　年輪を数えてみれば二千年<br />
　かぶにむしろ八まいしいて<br />
　木こりこりこり輪づくって<br />
　飲めや歌えやまいおどれ<br />
　めでためでたの大ふるまい</p>

<p>　あんまり長くちゃ運べんから、<br />
　長のこ入れてザークザク。<br />
　朝からばんまでザークザク。<br />
　二日も三日もザークザク。<br />
　うではだるいし腹もへる。<br />
　ここらで一ぷく、たばこにせんか。</p>

<p>　村人みんな集まって、<br />
　牛も馬も連れて来て、<br />
　そら引け、どっこいしょ。<br />
　えんやこら、どっこいしょ。<br />
　玉あせぼろぼろ出るけれど、<br />
　どうしたことか、びくともせん。<br />
　やっぱり権四郎のむすめにたのまんか。</p>

<p>「わたしがたいこを鳴らしたら、みんなで一気に引いてください」<br />
そう言って、むすめは、<br />
「行ーけ行け太郎」<br />
とさけんで、でんでんだいこを鳴らしました。<br />
「そーら来い太郎」<br />
と、村人が一気に引くと、大木はちょっと動きました。<br />
「動いたぞ！　太郎が動いたぞ」</p>

<p>「行ーけ行け太郎」　でんでん<br />
「そーら来い太郎」<br />
「行ーけ行け太郎」　でんでん<br />
「そーら来い太郎」<br />
太郎杉は、少しずつ坂道を登っていきます。</p>

<p>　六月坂<em>（ろくがつさか）</em>を登りつめ<br />
　戦道峠<em>（たたかいどうとうげ）</em>を越えたれば<br />
　徳和<em>（とくわ）</em>の道は下り坂<br />
　ころ太ごろごろ転がって<br />
　あんまりすべるとあぶないぞ<br />
　禅達<em>（ぜんたつ）</em>ムジナも手をかせえ<br />
　浦津<em>（うらづ）</em>の海が見えてきた。</p>

<p>　いく日もかかって、やっと大木は浦津のはまに勢ぞろい。越後からは船のりたちが大ぜい、引き船に乗ってやって来ました。<br />
　太郎を見送る村人が、後から後からやって来ます。<br />
「やませ風が出たぞ！　ほをあげろ」<br />
ほは風をはらんで、船だんは海に乗り出しました。</p>

<p>　さらば太郎よ別れはつらい。<br />
　つらいがお前は村じまん。<br />
　みごとお役目はたしておくれ。<br />
　おらちはお前の子をふやす。</p>

<p>　それから毎年村人は、<br />
　山に太郎の子を植えた。<br />
　下ばり、えだ打ち、すかし切り、<br />
　あせ水流して木を育て、<br />
　緑ゆたかな村にした。</p>

<p><br />
<small><div style="text-align: right;">「川茂の太郎杉」（発行 赤泊村）を参考に作成しました</div></small></p>]]>
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