雨をふらせてくれるようお願いした村人たちは、ついでにおぜんやおわんをかしてくれるよう龍王さまにたのみます。おぜんやおわんはいつも滝つぼに置かれていたのですが、あるときから急にかしてもらえなくなりました。どうしてなのでしょう。
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あるまずしい村に雨がまったくふらない日が続きました。村の人たちは雨がふるように、滝(たき)つぼの龍王(りゅうおう)さまにお願いしてみることにしました。
おいのりの最後の日にはみんなでごちそうを食べるのですが、村にはそんなにたくさんのおぜんやおわんがありません。
「そういえばむかし、滝つぼにおぜんやおわんをかしてくださいと書いた紙を投げ入れたら滝つぼに置かれていたことがある」
と一人のおじいさんが言うので、みんなで紙に必要な数を書き滝つぼに投げてみました。
するとどうでしょう、次の日に滝つぼの岩の上におぜんとおわんがきちんと積まれているではありませんか。
そのあと雨もふり出して、村人たちは大喜びで龍王さまに借りたおぜんやおわんを使い、にぎやかにごちそうを食べました。
「龍王さまが雨をふらしてくださった。おぜんやおわんもかしてくださった」
と評判(ひょうばん)になりました。
それからというもの、お祝いごとやおそう式でおぜんやおわんが必要なときは、滝つぼに紙を投げ入れれば必ずかしてくださったのです。
でもあるとき、借りたおわんをひとつ返し忘れたことがありました。気づいた人があわてて滝つぼに置きにいったのですが、すでに返したおぜんやおわんはかげも形もなく、後から置いたおわんはいつまでもそこに置きっぱなしでした。
それからというもの、もうどんなにお願いしてもおわびの手紙を滝に投げ入れても、二度とおぜんやおわんは出てきませんでした。
人間はいいかげんだ、と龍王さまに愛想をつかされたのかもしれません。借りたものは大事に使って、きちんと返さないといけませんね。
ポイント
わたしたちは自然からたくさんのおくり物をもらっています。雨だったり、風だったり、ときにはおぜんやおわんも?!ただでもらえるからいいや、といい気になって返すこともわすれてしまうと、そのうちこまるのは人間のほうでしょう。








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