「町の早起き」が名物になっている奈良。その理由にせまる民話です。大さかや京都を中心とした地いきでよくえんじられる「上方落語」にも登場する有名なお話をご紹かいしましょう。
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奈良の名物をならべた言葉に、「だいぶつに、しかのまき筆、あられ酒、春日とうろう、町の早起き」という言葉があります。しかや春日大社(かすがたいしゃ)のとうろうは分かりますが、「町の早起き」が名物になるのは不思議だと思いませんか?そうなった理由として、こんな話が伝わっています。
奈良の春日大社・興福寺(こうふくじ)にいるしかは、神の使いと言われ、神ろくとよばれていました。江戸(えど)時代まで、神ろく殺しは重いつみで、はん人は死けいになったそうです。
だから、むかしは朝起きたとき、家の前にしかが死んでいたりしたら、大変なことでした。見つけた人はぎょう天して、まだねているとなりの家の前にしかの死体を持っていきました。となりの人もぎょう天し、まだしまっているとなりの家の前に死体を持っていきました。こんなふうに朝ねぼうしたらどんな目に合うかわからないから、「町の早起き」が奈良名物になったそうです。「大阪(おおさか)の食いだおれ」や「京の着だおれ」とならんで、「奈良のねだおれ」と言われますが、それもこのような話に由来するようです。
ことば
- 興福寺(こうふくじ)
約1300年前に建てられたお寺。奈良公園の一部となっていて、たくさんの国宝があります
- 春日大社(かすがたいしゃ)
奈良市の奈良公園内にある神社。春日山原始林とともに世界いさんに指定されています。
- あられ酒
奈良名物のお酒
- まき筆
しかの毛で作られた筆
ポイント
しかが死んでいたら、だれにも見られないうちにとなりの人につみをかぶせる。こういうふうに、次々と順に送っていくことを「たらいまわし」と言います。かんきょう問題の中にもたらいまわしされて、ひどくなったものがあります。たらいまわしをしないことも、かんきょう問題をかい決する一つの方法だと思いませんか。








