きこりたちがご飯をよそおうとしたところ、赤いしゃもじが滝に落ちてしまいました。そのまましゃもじはくるくるとまわり続けて・・。
読んでみよう

むかし木をきるきこりたちが山に小屋をつくり、そこにとまって炭焼きをしていました。その小屋でごはんを食べるときは赤い上等のしゃもじを使っていました。
ある日いつものように一人のきこりがごはんをよそおうとしたとき、赤いしゃもじが思わず手からはなれ、はるか下の滝つぼに落ちてしまいました。するとどうしたことでしょう。赤いしゃもじは滝つぼからはなれようとせず水の中でくるくるとまい続けています。
それからというもの、雨風で滝つぼがあふれようが、滝の水が少なくなろうが一年中しゃもじはまい続けました。
滝つぼから決して流れ出ていかないしゃもじの様子を見て、村人たちはいつしか
「滝つぼに住む竜(りゅう)が赤いしゃもじにすいよせられて、ついに竜のたましいが乗りうつったのだ」
と言い伝えるようになりました。
そんな言い伝えが広まるにつれ、きこりたちは山に炭を焼きにいくときは赤いしゃもじを持って行かないようにしました。ごはんをよそうときのしゃもじには、上等な赤いしゃもじではなく、近くの木で手づくりしたものを使うようになったということです。
ポイント
山で木をきると木のきれはしやえだなどがたくさん残ります。しゃもじは、木をきる仕事のきこりたちに、その山の木をむだなく使ってほしかったのかもしれませんね。








