山の中のとあるまずしい村がありました。人びとはこまりはてて、山においのりをすることにしました。すると、どこからともなく、山をまたぐほどの大きなてんぐがやってきて、村の人びとの目の前で、みんながあぜんとするようなことをし始めました。いったい何をし始めたのかというと...。
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むかし、松本はまずしい山きょうの村落であった。それと言うのも土地がやせ、何を作ってもろくにみのらず、しゅうかくは年々へる一方で、よその土地の半分にも満たず、そこでこの土地に見切りをつけ、よそにうつり住む者さえ続出するようになってきた。
こまり果てた里人たちは思案のすえ、男神山にきがんをすることに一決。山きょうにそそり立つ、男神山(おがみやま)をあおいでは、来る日も来る日もきがんをつづけていた。
月日がたってある日とつぜん、一天にわかにかきくもり、すみを流したような、恐ろしい空もようとなった。底冷えのする風がふいたかと思うと、どこからか、大きな天狗(てんぐ)が男神山にあらわれ、対山の女神山(めがみやま)にまたがり、体をふるわし、いきなりだっぷんをはじめた。 里人たちはあぜんとなり、ただ天狗のしぐさを、あれよあれよと見まもるばかりであった。
天狗はいずこともなくけむりのように消えて行き、それはほんの一しゅんの出来事でもあった。以来、松本の田畑はゆたかな農地と大きく変わり、したがってしゅうえきも倍ぞうし、他に見られぬゆたかな里になったという。
ポイント
昔は、やさいが元気に育つように、えいよう分として人間や動物のうんちなどを畑にまいていました。このやり方は、薬品などを畑にまいて育てるよりも、おいしくて、食べる私たちの体にもいい野菜を作れる方法として知られています。
よもやま民話にまつわるエピソード
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福島県『男神山の大天狗』について
妙見山のことを、昔は男神山といいました。








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