岩手県『サケの大助』について
遠野市立博物館 前川さおりさんより
岩手県はサケの有数の漁獲量をほこることから「南部サケ」として県の魚に指定されており、縄文時代から日本人の食生活にふかくかかわっていて「捨てるところのない魚」と言われています。また、川を上って来て卵を産んだあとの死がいは川の生態系を豊かにする栄養源と言われています。そのため、岩手県にはサケに助けられたので、その恩のためにサケを食べない、サケに感謝する、サケと結婚したという話が多く伝えられているようです。
参考
『さけの大助』は、佐々木喜善「聴耳草紙」の98番のお話ですが、ひとつ前の97番には『さけの翁(おきな)』という短い話がありますので、ここで紹介しましょう。
気仙郡花輪村の竹駒という所に美しい娘があった。ある時この娘を一羽のおおわしがさらって、有住村の角枯し淵に落とした。すると淵の中から一人のおじいさんが出て来てその背中に娘を乗せて、家に送り届けてくれた。
実はこのおじいさんはさけの大助であった。そして後にそのおじいさんは強いて娘に結婚を申込んでついに夫婦となった。その子孫は今でも決してさけを食わぬそうである。
(佐々木喜善「聴耳草紙」より)
【注】『鮭の大助』では「角枯淵」ですが、こちらは「角枯し淵」との表記です
参考 その2
日本でいちばん有名な民話の本というと、この佐々木喜善(ささききぜん)が語った話を柳田國男(やなぎだくにお)がまとめた「遠野物語」です。ぜひ本屋さんや図書館で探して読んでみよう。
おすすめスポット
- 遠野市立博物館
- http://www.v-toono.jp/hakubutu/
- 遠野ふるさと村
- http://www.tono-furusato.jp/
- 遠野市観光協会
- http://www.tonojikan.jp/







